春の訪れとともに、日本各地で桜が美しく咲き誇る季節がやってくる。まるで別世界へと誘われるような桜並木がつくる幻想的なトンネルは、降りそそぐ桜の花びら、頭上いっぱいに広がるピンクのアーチに心奪われること間違いなし。今回は、全国の桜並木や桜のトンネルが楽しめるお花見の名所を厳選して紹介する。春ならではの美しい景色を求めて、とっておきのスポットへ出かけてみよう。

淀川河川公園背割堤地区の桜/京都府八幡市

淀川河川公園背割堤地区の桜

全長1キロを超える桜の堤

画像提供:淀川河川公園

木津川と宇治川の合流地点となる背割堤は、春になると咲き誇る桜でほのかなピンク色に包まれる。自然の大パノラマが広がる川沿いに、約220本の満開のソメイヨシノが約1.4キロにわたってつくる桜のトンネルは圧巻だ。

見どころ

2025年3月22日(土)から4月12日(日)のうち、桜が見頃である7日間程度、「令和7年 背割堤さくらまつり」を開催。期間中は、美味しいものが集う「さくらマルシェ」や、「さくらであいクルーズ」「お花見船Eボート」「さくらのお話ツアー」など、イベントも盛りだくさんだ(※背割堤さくらまつり期間中は入場に運営協力金100円が必要(6歳未満は除く)。詳細は公式サイト等参照)。

例年の見頃 3月下旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

夙川河川敷緑地(夙川公園)の桜/兵庫県西宮市

夙川河川敷緑地(夙川公園)の桜

「日本さくら名所100選」にも選ばれた桜並木が楽しめる

画像提供:西宮市公園緑地課

河川全体が公園として整備されている都市公園。1949年(昭和24年)に、辰馬卯一郎市長の提唱で1000本の桜が植栽され、川の両岸に南北2.8キロに桜並木が続く。現在はソメイヨシノを中心に約1660本の桜があり、「日本さくら名所100選」にも選ばれている。ソメイヨシノのほかに、山桜大島桜、関山も楽しめる。

見どころ

川のせせらぎと桜の優雅な姿が調和し、穏やかな春の情景を作り出している。桜のトンネルの下をゆったりと散策したり、芝生でお花見を楽しんだりと、訪れる人々を魅了する絶景が広がる。

例年の見頃 3月下旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

河津川沿桜並木の桜/静岡県賀茂郡河津町

河津川沿桜並木の桜

空と濃いピンク色のコントラストが美しい

画像提供:河津町観光協会

河津桜は早咲きの桜で、寒緋桜系と早咲き大島桜系の自然交配種と考えられており、開花が早いのが特徴。1月下旬からつぼみがほころび始め、3月上旬まで濃いピンク色に咲き誇る。とくに、河津川沿い約4キロに咲く850本の河津桜は必見だ。この河津桜の原木は樹齢約70年で、河津は全国にある河津桜の発祥の地でもある。

見どころ

2025年2月1日(土)~3月9日(日)の期間で河津桜まつりが開催。この間はとくに賑わっており、地場産品などの露店が並ぶほか、桜並木や名木がライトアップされる。

例年の見頃 2月上旬2月下旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり。「河津桜まつり」は2025年2月1日(土)~3月9日(日)

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

太平山の桜/栃木県栃木市

太平山の桜

満開の桜のトンネルを楽しむことができる

画像提供:栃木市観光協会

桜のトンネルにあじさい坂、紅葉も美しい。栃木市の中心部に位置する面積1079ヘクタールの県立自然公園で、1955年(昭和30年)3月に指定されている。太平山県立自然公園の中心部をなす太平山は、遊覧道路から太平山神社下の随神門、謙信平を経て、表参道(あじさい坂入口)へとマイカーやバスが一巡することができる。山頂に近い謙信平からは、関東平野が一望でき、眼下の峰々が霧に浮かぶ雄大な景観は、陸の松島とも称されている。

見どころ

桜の見頃の時期には4000本のソメイヨシノが満開となり山全体を彩り、桜のトンネルを楽しめる。見晴台からは筑波山や、澄みきった晴天の日には遠くに東京副都心の高層ビル群や富士山を見ることができる。太平山の桜が見頃をむかえる3月下旬から4月上旬にかけて「太平山桜まつり」が開催。

例年の見頃 3月下旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

赤城南面千本桜/群馬県前橋市

赤城南面千本桜

樹齢60年あまりのソメイヨシノが続く

画像提供:(公財)前橋観光コンベンション協会

「さくら名所100選の地」(公財 日本さくらの会)に選ばれ、毎年、多くの観光客が訪れる、前橋市を代表する桜の名所。「赤城南面千本桜」と呼ばれる並木には、隣接する「みやぎ千本桜の森公園」を含めて、1000本を超える桜が咲き誇り、満開時には見事な桜のトンネルを見ることができる。

見どころ

2025年4月5日(土)~4月20日(日)には、赤城南面千本桜まつりが開催。桜まつり期間中は日没から21時30分までライトアップが行われる。※桜の開花状況により変更あり

例年の見頃 3月下旬4月中旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

足羽川桜並木/福井県福井市

足羽川桜並木

足羽川の堤防に桜が咲き乱れる

画像提供:福井市役所

福井市の中央を流れる足羽川沿い約2.2キロにわたって続く桜並木で、水と緑にあふれた散策コースとして市民に親しまれている。足羽川の堤防(木田橋-新明里橋の間)には「日本さくら名所100選」にも選ばれた日本一のスケールと言われる約600本もの桜の木が植えられており、満開の春にはピンク色の壮大なトンネルくぐりが楽しめる。

見どころ

両側に桜の木が植えられた遊歩道を歩くと、壮大な桜のトンネルを堪能できる。また、2025年3月22日(土)〜4月6日(日)には「第40回ふくい桜まつり」が開催。期間中の夜にはライトアップも行われるため、夜桜もおすすめだ。

例年の見頃 3月下旬4月中旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

姫路城の桜/兵庫県姫路市

姫路城の桜

世界文化遺産・国宝姫路城と桜が楽しめる

画像提供:姫路城管理事務所

「日本さくらの名所100選」の一つでもある、世界文化遺産・国宝姫路城の桜は、白漆喰総塗籠(しろしっくいそうぬりごめ)の白壁に鮮やかに映える。姫路城周辺にはソメイヨシノ八重桜しだれ桜など、さまざまな種類の桜が植えられており、城を背景にした三の丸広場の桜並木などが必見だ。

見どころ

9つの庭園群で構成される池泉回遊式の本格的な日本庭園、好古園では、池に桜が映り込み、風情ある美しい景観を楽しめる。2025年3月28日(金)~4月6日(日)には西の丸庭園で「姫路城夜桜会」が開催。また、3月29日(土)には三の丸広場で「姫路城観桜会」が開催。

例年の見頃 3月下旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

秋月杉の馬場通りの桜/福岡県朝倉市

秋月杉の馬場通りの桜

桜のトンネルが美しい

画像提供:あさくら観光協会

福岡県朝倉市にある秋月杉の馬場通りは、約500メートルの直線道路の両側に約200本のソメイヨシノが植えられており、春には桜のトンネルが見事な景観を作り出す桜の名所。大自然と城下町の歴史的景観のコントラストが調和し、美しい写真映えスポットとなる。例年3月下旬から4月上旬が見頃となる。

見どころ

2025年4月6日(日)には、秋月春まつりが開催され、光月流太鼓や林流抱え大筒等が披露される。また、歴史的景観と桜が織り成す独特の風情を味わえる点が魅力だ。

例年の見頃 3月下旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

見沼田んぼの桜回廊の桜/埼玉県さいたま市浦和区

見沼田んぼの桜回廊の桜

桜回廊の見守り活動の一環として「見沼田んぼ桜回廊サポーター」募集中

画像提供:さいたま市 都市局みどり公園推進部見沼田圃政策推進課

春を迎えると、さいたま市の見沼田んぼに繰り広げられる桜回廊。見沼代用水沿いの桜並木の西縁と東縁、および見沼通船堀に連なる桜を増やして作り上げたのが「見沼田んぼの桜回廊」。たくさんの人々の協力や賛同を得ながら「サクラサク見沼田んぼプロジェクト」を展開し、桜回廊の魅力をさらに高めている。見沼代用水に沿って20キロにもわたり延々と連なる桜回廊は圧巻だ。約2000本の桜は昔からあるソメイヨシノに加え、雅、山桜エドヒガンザクラなども植樹されているため、長期にわたり桜の下を散策できる。

見どころ

桜回廊が長いため各エリアを紹介するガイドマップを公開している。アクセスしやすい最寄り駅から徒歩圏内で桜回廊を楽しめる。開花時期には桜の開花状況なども公式サイトでも紹介。また、2025年3月17日(月)~30日(日)17時~21時には、見沼田んぼの桜回廊ライトアップ2025が開催。土日のみキッチンカーの出店がある。

例年の見頃 2月中旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

新境川堤の桜並木/岐阜県各務原市

新境川堤の桜並木

トンネル状に咲き誇る姿は圧巻

画像提供:各務原市桜まつり実行委員会

市内を流れる新境川の両岸にはおよそ1000本の桜が立ち並び、日本さくらの会選定「日本さくら名所100選」にも選ばれている。地元出身の歌舞伎役者である市川百十郎がソメイヨシノの苗木を1000本寄贈したことから「百十郎桜」と呼ばれ、満開になると見事な桜並木となる。

見どころ

2025年3月29日(土)~4月6日(日)の9日間、市民公園、学びの森他で第49回各務原市桜まつりを開催。市民公園内では多数の飲食ブースなどを設け。また新境川堤沿いには露店も出店(※新境川堤の一部では交通規制あり。会場周辺は大変混雑が予想されるため、公共交通機関でお越しください)。

例年の見頃 3月下旬4月上旬
期間は例年の見頃。気象条件により前後する場合あり

現在の開花状況や花見イベントの開催情報は、事前に問い合わせ先までお尋ねのうえおでかけください。

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