一輪一輪が大きく花びらが何枚にもなる遅咲きの桜「ヤエザクラ」が見られる全国のスポット6選
全国
「ヤエザクラ(八重桜)」は、花びらが増えて重なって咲くように見える八重咲きの桜の総称。八重咲きとは、桜の場合、花びらが20枚以上の桜を指すことが多く、対してソメイヨシノのように花びらが5枚の桜を一重咲きと呼ぶ。さらに、八重咲きの桜でも、菊の花のように大量の花びらをつけて咲く花は「菊咲」と呼び分けることもある。
ソメイヨシノから遅れること1〜2週間ほどで花を開く遅咲きの桜
八重桜は全国でさまざまな品種が栽培されており、八重咲き以外の特徴や開花時期も異なる。一例として関山(カンザン)、手毬(テマリ)、一葉(イチヨウ)、普賢象(フゲンゾウ)などの桜が知られている。花見といえば日本ではソメイヨシノが一般的だが、ヤエザクラはそのソメイヨシノから遅れること1〜2週間ほどで花を開く遅咲きが特徴だ。花見シーズンを逃してしまったら、ぜひヤエザクラをチェックしよう。
おすすめの「ヤエザクラ」が鑑賞できる桜名所・お花見スポット
「ヤエザクラ」が鑑賞できる全国の有名なスポットを紹介する。
花巻温泉の桜 - 岩手県/例年の見ごろ時期:4月下旬~5月上旬
花巻温泉郷県立自然公園内にある県内有数の桜の名所。宿泊施設からも一望できる。花巻温泉地内には八重桜、しだれ桜など約500本もの桜が植樹されている。なお、花巻温泉の桜は市街地の桜より開花時期が1週間ほど遅いと言われ、さらに花巻温泉の園内でも開花の時期が異なるため、長く楽しめるのが特徴とも言われている。ホテルの客室やバラ園からも眺めることができ、敷地内にある足湯・手湯では温まりながら桜を楽しむこともできる。夜はライトアップもされ、夜桜を鑑賞することも可能。
静峰ふるさと公園の桜 - 茨城県/例年の見ごろ時期:4月中旬~4月下旬
静峰ふるさと公園は「日本さくら名所100選」に選ばれた八重桜の名所。広大な園内に、約2000本の八重桜が満開となる光景はまさに壮観で、家族連れや観光客でにぎわいを見せる。シートを持参しての花見や、園内の散策も楽しめる。2024年4月11日(木)~24日(水)の期間は、静峰ふるさと公園八重桜まつりが開催。4月21日(日)にはステージイベントが行われる。
弥彦公園(遅咲き)の桜 - 新潟県/例年の見ごろ時期:4月中旬~4月下旬
弥彦公園、彌彦神社桜苑など、各所でソメイヨシノや八重桜と約1000本もの桜が咲く。公園入口の早咲きのソメイヨシノの桜並木が見どころでもある弥彦公園の敷地は、約4万坪にもおよぶ広さ。また、彌彦神社桜苑には開花時期の異なるさまざまな品種の桜が植えられており、見ごろが長く1カ月ほど桜を楽しむことができる。2024年4月14日(日)開催予定の「弥彦湯かけまつり」も必見。
姫路城の桜 - 兵庫県/例年の見ごろ時期:4月上旬
「日本さくらの名所100選」のひとつでもある、世界文化遺産・国宝姫路城の桜は、大天守保存修理を終え、より一層美しくなった白壁に鮮やかに映える。城周辺には約1000本のソメイヨシノが植えられているが、城を背景にした三の丸広場の桜並木や西の丸庭園のしだれ桜なども必見。9つの庭園群で構成される池泉回遊式の本格的な日本庭園、好古園では池に桜が映り込み、風情ある美しい景観を楽しめる。
祇園公園の桜 - 愛媛県/例年の見ごろ時期:4月中旬~4月上旬
約700本のヤエザクラがあり、毎年4月中旬から下旬にかけて開催されるまつり期間中は、鮮やかなピンク色が園内を彩る。見晴らしのよい高台からも桜を楽しむことができる。
不動尊一心寺の桜 - 大分県 /例年の見ごろ時期:4月上旬~4月中旬
山に囲まれた谷底にヤエザクラの美景が広がり、上から見下ろすと桜の雲海のようだと称される。緑色や黄色など15種類以上の珍しいヤエザクラが境内を埋め尽くす景観は圧巻。谷底から吹き上げる風で舞い上がる桜吹雪は「桜の竜巻」、足下に広がる濃いピンク色の花びらの様子は「桜の絨毯」とされ、多くの人がこの景色を求めて訪れる。20メートルの不動明王像や日本最大級の念仏鐘はパワースポットとしても知られている。
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